自転車うんちく系

時代に逆らう。心惹かれるBlack Mountain Cyclesの世界とプロダクトを徹底紹介!

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こんにちは、ヒロヤスです。大阪の街を今日も自転車で駆け抜けているアラフォー、デザイナーの僕です。

僕のブログをいつも読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。

さて、今回は、僕がそのコンセプトとモノづくりに深く惹かれているバイクブランド、Black Mountain Cyclesについてお伝えしたいと思います。このブランドは、流行の最先端を追いかけるのではなく、創業者の信念と、自分が本当に「いい」と感じる自転車を追求する姿勢が、とても深く胸に響いてくるんです。一見すると地味なクロモリフレームですが、その一本一本に込められた物語や、乗り手のことを第一に考えた設計思想は、僕たちのようなモノづくりに携わる人間にとって、非常に魅力的です。

今回は、創業者であるマイク・バーリー氏の背景にも触れながら、このブランドの真の魅力について、深く掘り下げていきたいと思います。

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マイク・バーリー氏の自転車哲学

Black Mountain Cyclesの創業者であり、設計者である**マイク・バーリー(Mike Varley)**氏。

彼は元々、HaroやMasiといった大手自転車ブランドで13年もの間、製品開発に携わってきたベテランです。しかし、めまぐるしく変化する業界のスピードや、トレンドを追いかけるだけのモノづくりに疑問を感じ始めたと言います。

彼が立ち戻ったのは、自身のガレージにあったRitcheyやIbis、Bridgestoneといった、シンプルで乗ることを純粋に楽しめるクラシックなスチールバイクでした。

そして2007年、彼はカリフォルニア州の美しい自然に囲まれた小さな街、ポイントレイズステーションに自身のバイクショップ「Black Mountain Cycles」をオープンしました。彼の哲学は「ショップオーナーとして、そして一人のライダーとして、本当に乗りたいと思う自転車を自分で作って売る」こと。

流行に流されず、現場の「リアル」から生まれた機能美と、長く乗り続けられる耐久性を追求する姿勢は、多くのサイクリストの心を掴んで離しません。彼のフレームは、何より「走りの楽しさ」を最優先に考えられており、日々のライドから生まれたアイデアがそのまま形になっています。

ヒロヤスくん
ヒロヤスくん

ハーローやMASI。BMXレース出身だったり、通勤自転車としてMASI使ってる僕にはもう親近感が勝手にフルマックスです笑

クロモリが紡ぐ、普遍的な自転車の形

Black Mountain Cyclesのフレームを語る上で欠かせないのが、素材であるクロモリ鋼、そしてそのジオメトリーです。

マイク氏は、最新のカーボン素材や、軽量化のための薄肉化を追い求めるのではなく、信頼性と耐久性、そして何より「乗り心地」を大切にしています。

しなやかなクロモリは、路面からの振動を穏やかに吸収し、まるで魔法の絨毯に乗っているかのような優しい乗り味を生み出します。さらに、彼のフレームは低めのBBや、長めのチェーンステーといった独自のジオメトリーを採用しています。これにより、驚くほど安定した走行性能と、荷物を積んだ際にもふらつきにくい安定感を実現しているのです。

そして、彼が最もこだわっているのが「タイヤクリアランス」です。細いタイヤを履くロードバイクから、極太タイヤを履くドロップバーMTBまで、一台で様々な楽しみ方ができる汎用性は、彼の哲学の結晶と言えるでしょう。

Black Mountain Cyclesを代表するプロダクト

Black Mountain Cyclesは、マイク氏のこだわりが詰まったクロモリフレームを主軸に展開しています。ここでは、代表的なフレームをいくつか紹介します。

Mod Zero(モデルゼロ)

ディスクブレーキ仕様のモデルとして人気を博したMCD(Monster Cross Disc)の後継モデル。名前の由来は「Model Zero」、つまり初心にかえってゼロからデザインをスタートしたというマイク氏の想いが込められています。最大で700×50Cや27.5×2.25インチのタイヤクリアランスを備え、何でもこなせる万能な一台です。

ヒロヤスくん
ヒロヤスくん

ヒロヤスが愛車のCrust Evasionを購入する時に最後の最後まで悩んだのがこのモデルゼロ。初期カラーのイエローがもうめちゃくちゃかっこいいんです!

Monstercross(モンスタークロス)

ブランドの代名詞とも言えるのが、このMonstercrossです。その名の通り、ドロップハンドルでありながら太いタイヤを履ける、まさにモンスター級の走破性を持つフレーム。マイク氏が1990年に自分で作ったバイクがルーツで、長年の「もっと太いタイヤを履かせたい」という想いが結実したモデルです。

Road(ロード)

クラシックな見た目ながら、現代のサイクリストのニーズに応えたフレームです。従来のロードバイクが持つ「速さ」よりも、「快適さ」に重きを置いて設計されています。長めのチェーンステー、そして最大で35mm幅のタイヤクリアランスによって、まるで魔法の絨毯に乗っているかのような、しなやかで安定感のある乗り味を実現しています。

La Cabra(ラ・カブラ)

「ヤギ」という意味を持つこのフレームは、マイク氏が1988年にマウンテンバイクをドロップハンドル化した経験がルーツとなっています。29×2.4インチや27.5×2.8インチといった、セミファット並みの極太タイヤに対応するドロップバーMTB。バイクパッキングやキャンプツーリングなど、あらゆるアドベンチャーに対応するタフなフレームです。

まとめ

Black Mountain Cyclesのフレームは、決して最新のカーボンフレームのように、グラム単位で軽量化を競うようなものではありません。

しかし、クロモリが持つしなやかさと、マイク氏が長年培ってきた経験に裏打ちされたジオメトリーは、乗り手に「本当に楽しい」という感覚を与えてくれます。

単なる自転車の道具としてではなく、乗り手と一緒になって旅のストーリーを紡いでくれる、そんな相棒のような存在。僕がクロモリの自転車に惹かれる理由はまさにそこにあるのですが、Black Mountain Cyclesのバイクは、その魅力を凝縮したような存在だと思います。

流行に左右されない普遍的な美しさ、そして乗るたびに新しい発見があるような奥深さ。機能性と美しさを両立させた、まさに「デザイナー」という僕の職業柄、深く共感できるブランドです。

皆さんはBlack Mountain Cyclesについて、どんな印象をお持ちですか? もし乗ったことがある方がいらっしゃったら、ぜひその感想を教えてください!

それでは、また次の記事で会いましょう!ヒロヤスでした!

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Hrys Basics(ひろやす)
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Designer & Cr-Mo Freeks
中の人はCrust evasion乗り。クロモリ自転車とデザイン・作品制作に明け暮れる30第半ばのクリエイター。 海外の自転車ニュースやいろいろなフレーム・パーツがとても気になり、あれこれ見て調べてってやるならそれをまとめて見よう、ということでこのブログを解説しました。 飽き性が出ないよう根気よく続けていこうと思います。
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