休みの日こそいなたさ全開の「いなたいグルメライド」へ。地元グルメポタリングのすゝめ

こんにちは、ヒロヤスです。大阪の街を今日も自転車で駆け抜けているアラフォー、デザイナーの僕です。
僕のブログをいつも読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。さて、今回は、僕の最近のひそかな楽しみ、「地元グルメポタリング」について語りたいと思います。
それは、いわゆる「インスタ映え」するような洒落たカフェや、予約必須の人気店を探す旅ではありません。そうじゃなくて、自転車でなんとなくフラフラと走っていたら、たまたま見つけた、腰の曲がったおばあはんが店に立っているような、いなたさマックスな定食屋を見つける旅です。
なぜ、いなたいグルメなのか
僕らが普段暮らしている街には、たくさんの物語が隠されています。大手チェーン店や新しい商業施設が立ち並ぶメインストリートから少し外れると、そこには昭和の時代から時間が止まったかのような、ひっそりとした風景が広がっています。
そんな場所にある定食屋さんや喫茶店は、まさにその街の歴史そのもの。メニューはシンプルで、派手さはないけれど、そこで長年、地元の人たちに愛されてきた料理には、特別な「温かさ」と「安心感」があります。
旅の作法:いなたいグルメを見つけるヒント
このグルメポタリングに、特別なテクニックはいりません。ただ、いくつかのコツを知っておくだけで、その旅はもっと面白くなります。
- 目的地を決めない: 30km圏内をゆるく走ると決めたら、あとは気の向くままに走ってみましょう。幹線道路を避け、一本裏の道に入ってみたり、路地裏を覗いてみたり。自転車だからこそ、車では気づかないような小さな看板や、古びた暖簾を見つけることができます。
- 「〇〇食堂」「〇〇軒」を探せ: いなたさグルメの屋号には、ある種の法則があります。「〇〇食堂」「〇〇軒」「〇〇亭」といった、シンプルで力強い名前のお店は、当たりであることが多いです。
- 小汚いくらいがちょうどいい: 真新しい店の横に、壁が煤けていたり、暖簾が色あせていたりするお店があったら、それが探しているお店かもしれません。そういうお店には、そこにしかない時間が流れています。
- 自転車の直感に従う: 何だか惹かれる雰囲気の店構えだったり、厨房からいい匂いが漂ってきたり、店先に猫が気持ちよさそうに寝ていたり。そんな「直感」に従って、自転車を停めてみましょう。自転車旅の醍醐味は、この偶然の出会いにあります。
よし。腹が、減った。 それでは、アラフォー親父の孤独のグルメに、しばしお付き合いください(笑)。
いなたいグルメと出会う、僕のささやかな楽しみ
ある日、僕は自転車で大阪市内を走っていて、いい具合に腹が減ってきた。 こんな時は、店を探すというより、店に呼ばれるんだ。 そう思ってフラフラと路地裏へ。
すると、築50年は経っていそうな古いアパートの1階に、ひっそりと佇む定食屋を見つけた。 壁に貼られた手書きのメニュー。
ん?よく見ると、「650円」の文字の上に、ボールペンで「700円」と書き換えられて、さらにその上に、マジックで雑に「800円」と書き換えられている。この雑さがいい。この店、きっと歴史がある。
ガラガラと音を立てて戸を開けると、奥から腰の曲がったおばあはんが一人、顔を出した。 よし、入ろう。
カウンターに腰掛けて、メニューをじっと見つめる。うーむ、このラインナップ。どれもこれも、心を揺さぶる。 …いや、今日は決めていた。アジフライだ。アジフライ定食を頼む。
待つこと数分、運ばれてきたのは、僕が子供の頃、親父と釣りに行った時に昼飯で食べたアジフライにそっくりな、どこまでも素朴で優しい一皿。
そして、一緒に付いてきた味噌汁は、味付けが濃ゆすぎて、一口飲んだだけで思わず笑ってしまった。
この濃さ、この塩分。そう、これだ。
アジフライを一口。…美味い。特別に凝った味ではないけれど、一口食べたら、なんだか懐かしい気持ちになった。あの時の、おばあはんが一人でやっていた店の味だ。
僕が求めていたのは、この味。単なる食事を超えて、その場所で長年重ねられてきた人々の生活や、温かい物語を感じる時間だった。
このアジフライは、あの日の僕と親父を思い出させてくれる。 今日は、いいポタリングだった。
小芝居 終
まとめ:ポタリングは、人生の「寄り道」だ
ちょっと今回は毛色の違う感じの記事をお届けしてみましたが、いかがでしたでしょうか?
この「いなたさグルメポタリング」は、単に美味しいものを食べることだけが目的ではありません。それは、人生における**「寄り道」**そのものです。
僕たちは日々の生活で、最短ルートや効率ばかりを求めがちです。しかし、自転車でふらりと道を変えるように、人生にも少しの寄り道が必要なのだと、僕は思います。
この旅は、見知らぬ街の風景、温かい人情、そして過去の自分との再会を運んできてくれます。自転車に乗って、風を感じ、自分のペースで進む。そして、道草をしながら見つけたお店で、誰かの人生が詰まった一皿をいただく。
それは、僕たちの日々の生活に、ほんの少しの温かさと、ささやかな冒険を与えてくれるはずです。そして、その経験はきっと、僕たちの心を豊かにし、明日への活力を与えてくれるでしょう。
それでは、また次の記事で会いましょう!ヒロヤスでした!
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