バーテープの素材を徹底比較! 僕が愛するハンドル周りの哲学

こんにちは、ヒロヤスです。大阪の街を今日も自転車で駆け抜けているアラフォー、デザイナーの僕です。僕のブログをいつも読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。さて、今回は、僕が自転車を組む上で、いや、自転車と向き合う上で、欠かせないパーツの一つ、「バーテープ」についてのお伝えしたいと思います。
バーテープって、地味なパーツだと思われがちですよね。でも、僕にとっては、自転車のハンドルを握る上で最も重要なパーツなんです。ハンドルバーと僕たち乗り手を繋ぐ唯一の接点であり、ライドの快適性や、自転車全体の雰囲気を決定づける重要な要素です。今回は、世の中にある様々なバーテープの中から、特に代表的な4つの素材、「コルク」「レザー」「化学繊維」「綿」に焦点を当てて、それぞれの魅力や特性について、デザイナー目線で深く掘り下げていきたいと思います。
コルク:自然の温もりと握り心地の良さ
まずは、バーテープの定番中の定番、コルク素材です。コルクは、その名の通りコルク樫の樹皮から作られる天然素材。手に吸い付くような柔らかい握り心地と、程よいクッション性が特徴です。
コルク素材のバーテープは、ただ握りやすいだけでなく、その背景にある「自然との調和」という哲学を感じます。天然素材だからこそ、環境にも優しく、使えば使うほど手に馴染む感覚は、まるで自転車が自分の体の一部になっていくようです。 ただし、天然素材ゆえに耐久性は化学繊維に劣る場合があり、特に雨の日や汗をかいた後は、しっかりと乾かしてあげるメンテナンスが大切になります。
レザー:歴史と風格を纏う一生モノ
続いて、自転車乗りの憧れとも言える、レザーバーテープです。レザーのバーテープは、古くから多くのサイクリストに愛されてきました。その魅力は、何といっても「経年変化」です。使い込むほどに色合いが深まり、自分だけの風合いに育っていく様は、道具という枠を超えた、特別な存在になります。
レザー製品には、それを生み出した職人の手仕事と、長い歴史に裏打ちされた風格があります。高価なものが多いですが、一度巻けば長く使えるという経済的な側面もあります。メンテナンスはこまめに行う必要があり、定期的に専用のオイルを塗ってあげることで、美しい状態を保つことができます。
化学繊維:現代の技術が詰まった高性能
そして、現代のロードバイクで主流となっているのが、ポリウレタンなどの化学繊維をベースにしたバーテープです。この素材の強みは、その圧倒的な「機能性」と「多様性」。
薄く巻いてダイレクトなハンドリングを追求したり、厚みを持たせてロングライドでの疲労を軽減したりと、様々なニーズに対応できる製品が揃っています。また、カラーバリエーションやデザインも豊富で、どんな自転車にも合わせやすいという利点もあります。水に強く、汚れにくいという実用性も、日々自転車に乗る僕たちにとっては大きなメリットです。
綿:クラシックなスタイルと素朴な美しさ
最後に、少しマニアックかもしれませんが、綿(コットン)素材のバーテープです。僕がクロモリバイクを愛しているからかもしれませんが、この素材には特別な魅力を感じます。
握った感触は、他の素材に比べてクッション性は少ないですが、その分、ハンドルの硬質な感触がダイレクトに伝わってきます。これは、乗り物としての自転車と、より一体になれる感覚に近く、個人的にはとても心地良いです。
また、綿素材のバーテープは、染色の仕方で様々な風合いを楽しむことができ、クラシックな自転車にはこれ以上ないほどマッチします。使うほどに色が褪せたり、味が出たりする様も、デジタルにはないアナログの美しさがあり、デザイナーとしてとても心惹かれるポイントです。
バーテープを代表するプロダクト
さて、それぞれの素材についてお伝えしてきましたが、実際にどんな製品があるのか、僕の独断と偏見でピックアップしてみたいと思います。
コルク素材を代表するプロダクト
- Cinelli Caleido Ribbon
- チネリのバーテープは昔からコルク素材の定番として有名ですよね。鮮やかなグラデーションが特徴的なカレイドリボンは、そのデザイン性の高さから多くのサイクリストに選ばれています。
レザー素材を代表するプロダクト
- BROOKS LEATHER BAR TAPE
- レザーサドルで有名なブルックスのバーテープは、高級感と重厚感があり、クロモリフレームとの相性は抜群です。サドルとお揃いにすることで、統一感のある美しい佇まいになります。
化学繊維を代表するプロダクト
- Lizard Skins DSP Bar Tape V2
- ロードレースの世界でも多くのプロ選手が使っているリザードスキンズ。薄くても高いグリップ力とクッション性があり、その性能は折り紙付きです。
綿素材を代表するプロダクト
- Newbaum’s Cotton Bar Tape
- アメリカで古くから続くニューバームズの綿バーテープは、昔ながらの素朴な美しさが魅力。自分で巻き、好みの色に染めたりすることで、世界に一本だけのバーテープを作ることができます。
まとめ
今回の記事では、4つの代表的なバーテープの素材について、僕なりの視点でお伝えしてみました。
バーテープ選びは、自転車の性能を左右するだけでなく、あなたの自転車に対する想いを形にする大切な作業です。クッション性や耐久性といった機能的な側面はもちろんですが、その素材が持つ物語や、愛車に与えるスタイル、そしてあなた自身のライドスタイルに合ったものを選ぶことが何よりも重要です。
コルクの自然な温もり、レザーの風格、化学繊維の機能性、綿の素朴な美しさ。どの素材を選ぶかは、あなたがどんなライドを楽しみたいか、そして愛車とどんな関係を築いていきたいか、という哲学にも繋がってくるのではないでしょうか。
僕も、その日の気分や、自転車の仕様に合わせてバーテープを巻き替えることがあります。もし皆さんが使っているバーテープで「これは最高だ!」というものがあれば、ぜひコメントで教えてください。新しい発見を楽しみにしています。
それでは、また次の記事で会いましょう!ヒロヤスでした!