自転車うんちく系

「美しさ」と「機能性」を両立。クロモリ自転車好きなら知っておくべきブランド、Velo Orangeの魅力に迫る

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こんにちは、ヒロヤスです。大阪の街を今日も自転車で駆け抜けているアラフォー、デザイナーの僕です。

僕のブログをいつも読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。さて、今回は僕が心の底から愛してやまない、あるブランドについて、他のどのブログやホームページよりも深く、そして熱く語ってみたいと思います。

そのブランドの名は「Velo Orange(ヴェロオレンジ)」。

「名前は聞いたことがあるけど、どんなブランド?」そう思っている方もいるかもしれません。派手さや最新のテクノロジーを追求するのではなく、静かに、しかし圧倒的な存在感で、僕たち自転車乗りの心を掴んで離さない。そんな彼らの哲学、歴史、そしてプロダクトの魅力に、今日はじっくりと迫っていきます。

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Velo Orangeの始まりと、クリス・クルチッキーの物語

Velo Orangeは、アメリカ東海岸、メリーランド州アナポリスという風光明媚な街に本拠地を置くブランドです。創業者は**Chris Kulczycki(クリス・クルチッキー)**氏。

彼の物語は、既成の自転車への不満から始まります。彼は、美しく、機能的で、長く使えるツーリングバイクを求めていましたが、当時の市場には彼の理想とするパーツやフレームがほとんどありませんでした。

「なければ、自分で作ろう」

このシンプルな情熱が、Velo Orangeの原点です。彼は自転車を単なる移動手段ではなく、旅のツール、人生を豊かにするパートナーとして捉え、そのためのパーツを自ら設計し始めました。ブランド名にある「Velo」は自転車、「Orange」は彼が自転車に乗る時に目にする夕日や朝日、そして冒険を象徴する色だと言われています。

流行のカーボンや電子部品を追いかけるのではなく、ヴィンテージの美しいデザインに、現代の加工技術と素材を融合させる。この揺るぎない哲学が、Velo Orangeのすべてのプロダクトに息づいています。

「美しさ」と「精度」を両立するプロダクト哲学

デザイナーの僕から見ても、Velo Orangeのプロダクトには特別な魅力があります。それは、単なる機能性だけでなく、工芸品のような美しさが宿っているからです。

時代を超越する「ポリッシュ仕上げ」

彼らのパーツの多くは、鏡面のように磨き上げられた「ポリッシュ仕上げ」が施されています。この仕上げは、手間とコストがかかるため、多くのメーカーが敬遠しますが、Velo Orangeは創業以来このスタイルを貫いています。その輝きは、クロモリフレームのクラシックな美しさを最大限に引き出し、自転車全体に品格を与えてくれます。

妥協のない「パーツ精度」

美しいだけでなく、彼らのプロダクトは非常に高い精度を誇ります。CNC(コンピューター数値制御)加工を駆使して削り出されたパーツは、完璧なフィット感とスムーズな動作を実現。特にハブやヘッドセットなど、回転部分の精度は、ライドの快適性を大きく左右します。この「美しさ」と「機能性」を高次元で両立させている点こそが、Velo Orangeが多くの自転車乗りから愛される理由です。

日本での愛され方と、独自の文化

Velo Orangeが日本にやってきたのは、2010年代の初頭頃と記憶しています。当時、国内のツーリングバイク文化は、いわゆる「ランドナー」や「スポルティーフ」といったクラシカルなスタイルが主流でした。

Velo Orangeのプロダクトは、まさにその文化と完璧にマッチしました。日本人が大切にする「丁寧なモノづくり」の精神、そして「長く愛用する」という価値観に、彼らの哲学が深く共鳴したのです。

SNSでは「#veloorange」のハッシュタグが、美しいカスタムバイクの写真で溢れています。それは単なる製品自慢ではなく、Velo Orangeのパーツが、それぞれのライダーの物語の一部になっていることを示しています。彼らの製品は、乗り手の創造性を刺激し、世界に一台だけの自転車を生み出すための「魔法のツール」として、日本でも愛され続けています。

ヴェロオレンジを代表するプロダクトたち

最後に、Velo Orangeを語る上で欠かせない、いくつかの代表的なプロダクトを紹介します。

フレーム

  • Pass Hunter(パスハンター): 現代のツーリングバイクとして再定義されたモデル。軽快なグラベルライドから、日々の街乗りまでこなせる汎用性の高さが魅力です。
  • Piolet(ピオレット): バイクパッキングやアドベンチャーライドのために設計されたモデル。荷物を満載しても安定した走りを実現し、あらゆる路面に対応するタフさを持っています。
  • Neutrino(ニュートリノ): 20インチのタイヤを履いたミニベロフレーム。小径車でありながら、旅や日常のライドにも耐えうる堅牢な作りが特徴です。

パーツ

  • Grand Cruシリーズ: 最高の自転車旅を目指すライダーのために作られた、Velo Orangeのハイエンドパーツライン。カンチブレーキやクランクセット、ハブなど、クラシックなスタイルに合う美しいパーツが揃います。
  • Decaleur(デカレウル): フロントバッグを固定するためのアダプター。クラシックなスタイルを好むライダーに必須のアイテムです。
  • Handlebar(ハンドルバー): Randonneur BarやCrazy Barsなど、個性的な形状のハンドルバーが多数ラインナップされています。最適なポジションを見つけるための選択肢が豊富です。

まとめ

Velo Orangeは、単なる自転車パーツメーカーではありません。それは、創業者の「美しく、機能的で、長く使える自転車を」という情熱から生まれた、ひとつのライフスタイルブランドです。

彼らのプロダクトは、流行に左右されることなく、常に普遍的な価値を追求し続けています。その結果、時代を超えて愛され、乗り手の個性と創造性を引き出す、特別な存在になっています。

僕もいつか、Velo Orangeのパーツをフルアッセンブルした一台で、気の向くままに旅に出てみたい。そんな夢を抱かせてくれる、そんなブランドなんです。

皆さんのVelo Orangeに対する思い入れはどんなものですか?ぜひコメントで教えてくださいね。

それでは、また次の記事で会いましょう!ヒロヤスでした!

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中の人はCrust evasion乗り。クロモリ自転車とデザイン・作品制作に明け暮れる30第半ばのクリエイター。 海外の自転車ニュースやいろいろなフレーム・パーツがとても気になり、あれこれ見て調べてってやるならそれをまとめて見よう、ということでこのブログを解説しました。 飽き性が出ないよう根気よく続けていこうと思います。
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