自転車うんちく系

「重さ」は個性!ロード・ピスト・MTB。各車種・素材目安の重量と、クロモリの重量が教えてくれる、自転車との新しい付き合い方

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こんにちは、ヒロヤスです。大阪の街を今日も自転車で駆け抜けているアラフォー、デザイナーの僕です。 僕のブログをいつも読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。さて、今回は、僕たち自転車好きが一度は語り合う、少し専門的なテーマについてお伝えしたいと思います。

今回の記事ではクロモリフレームの「重さ」について考えていきましょう。

「クロモリは重い」というイメージは根強いですが、本当にそうなのでしょうか?そして、その重量は、実際のライドにどれほどの影響を与えるのでしょうか?今回は、僕の経験や様々な情報をもとに、クロモリ、アルミ、カーボンのフレーム重量を比較し、それぞれの特性と、それが僕たちの自転車ライフにどう影響するのかを深く掘り下げてみたいと思います。

これを読めば、あなたの次のフレーム選びのヒントが見つかるかもしれません。さあ、一緒に「鉄の重さ」の真実に迫っていきましょう!

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クロモリフレームは本当に重いのか?

クロモリフレームの最大の魅力は、そのしなやかな乗り心地と、時代を超えて愛される美しいデザインにあります。しかし、一方で「重さ」がデメリットとして語られることも少なくありません。では、実際のところ、クロモリフレームは他の素材と比べてどれくらい重いのでしょうか。

ここでは、僕が日々のパーツチェックや情報収集で得た知識をもとに、各フレームの平均的な重量をまとめてみました。

1. ロードバイク

舗装路を軽快に走るロードバイクでは、軽量化が特に重視されます。クロモリフレームも、パイプの薄肉化や独自の製法によって軽量化が進んでいますが、やはりカーボンやアルミにはかないません。

  • クロモリフレーム(ロードバイク)
    • フレーム:約1.8kg – 2.5kg
    • フォーク:約0.8kg – 1.2kg
    • 合計:約2.6kg – 3.7kg
    • 【特徴】乗り心地が良く、細身の美しいホリゾンタルフレームが多い。GIOSやRaleighなどのブランドが代表的です。
  • アルミフレーム(ロードバイク)
    • フレーム:約1.2kg – 1.6kg
    • フォーク:約0.4kg – 0.7kg(カーボン製が多い)
    • 合計:約1.6kg – 2.3kg
    • 【特徴】軽量で剛性が高く、キビキビとした走りが魅力です。
  • カーボンフレーム(ロードバイク)
    • フレーム:約0.8kg – 1.2kg
    • フォーク:約0.3kg – 0.5kg
    • 合計:約1.1kg – 1.7kg
    • 【特徴】圧倒的な軽さと高剛性で、プロのレースシーンでも主流です。

2. ピスト・トラックバイク

シンプルな構造が魅力のピストバイクでは、素材の選択が乗り味に直結します。

  • クロモリフレーム(ピストバイク)
    • フレーム:約1.8kg – 2.8kg
    • フォーク:約0.8kg – 1.2kg
    • 合計:約2.6kg – 4.0kg
    • 【特徴】競輪用のNJSフレームのように、ペダリングの力をダイレクトに伝えるしなやかさと反発力が魅力です。Surly Steamrollerなどもこのカテゴリーに入ります。
  • アルミフレーム(ピストバイク)
    • フレーム:約1.4kg – 1.8kg
    • フォーク:約0.6kg – 0.9kg
    • 合計:約2.0kg – 2.7kg
    • 【特徴】軽量で剛性が高いため、ストリートでのトリックや、加速性能を重視するライダーに人気があります。
  • カーボンフレーム(ピストバイク)
    • フレーム:約1.0kg – 1.4kg
    • フォーク:約0.4kg – 0.6kg
    • 合計:約1.4kg – 2.0kg
    • 【特徴】圧倒的な軽さで、トラック競技やストリートでの高速走行を追求するライダーに選ばれます。CinelliのMASHシリーズなどが有名です。

3. MTB(マウンテンバイク)

不整地を走るMTBでは、フレームの「タフさ」が最重要です。

  • クロモリフレーム(MTB)
    • フレーム:約2.0kg – 3.0kg
    • フォーク:約1.0kg – 1.5kg
    • 合計:約3.0kg – 4.5kg
    • 【特徴】路面からの振動を吸収し、MTBが持つ本来の「路面との対話」という楽しさを教えてくれます。Surly Karate MonkeyやKona Unitなどが代表的です。
  • アルミフレーム(MTB)
    • フレーム:約1.5kg – 2.2kg
    • フォーク:約0.8kg – 1.2kg(サスペンションフォークは2.0kg以上)
    • 合計:約2.3kg – 3.4kg
    • 【特徴】軽量で剛性が高く、幅広い価格帯のモデルがあります。
  • カーボンフレーム(MTB)
    • フレーム:約1.0kg – 1.5kg
    • フォーク:約0.5kg – 0.8kg(サスペンションフォークは1.5kg以上)
    • 合計:約1.5kg – 2.3kg
    • 【特徴】究極の軽さを誇り、クロスカントリーレースなどでの勝負を目的としたモデルに採用されます。

4. ATB・グラベルロード

舗装路も未舗装路も走れる万能なATB・グラベルバイクでは、素材のバランスが重要になります。

  • クロモリフレーム(ATB・グラベル)
    • フレーム:約2.0kg – 2.8kg
    • フォーク:約0.9kg – 1.3kg
    • 合計:約2.9kg – 4.1kg
    • 【特徴】重い荷物を積んでも安定して走れるタフさ、そして長距離でも疲れにくい乗り心地が魅力です。Surly StragglerやCrust Bikes Evasionなどが有名です。
  • アルミフレーム(ATB・グラベル)
    • フレーム:約1.5kg – 2.0kg
    • フォーク:約0.6kg – 1.0kg
    • 合計:約2.1kg – 3.0kg
    • 【特徴】クロモリよりも軽量で、舗装路での軽快な走りを重視するライダーに選ばれます。
  • カーボンフレーム(ATB・グラベル)
    • フレーム:約1.2kg – 1.6kg
    • フォーク:約0.4kg – 0.7kg
    • 合計:約1.6kg – 2.3kg
    • 【特徴】近年増えてきた、グラベルレース向けの軽量モデルに採用されます。

フレームとフォークのセット重量差を徹底比較!

こうして見ると、確かにクロモリは他の素材と比べて重量があるように見えます。しかし、その重量差は、平均するとカーボンフレームとの間で約1.5kg~2.0kg、アルミフレームとの間で約1.0kg~1.5kg程度に収まることが多いです。

この差は、たしかに無視できるものではありません。しかし、以前の記事で僕が熱く語ったように、自転車の走りを決めるのはフレームの重量だけではないんです。

自転車の重量は、フレームやフォークだけでなく、ホイール、タイヤ、コンポーネント、そして何よりも**「乗り手の体重」「荷物の量」**で簡単に変わってしまいます。

僕の愛車であるCrust Evasionも、決して軽いフレームではありませんが、適切なギア比を選び、自分に合ったポジションで乗ることで、驚くほど軽快に走ってくれます。ましてや、クロモリが持つ「見えない優しさ」は、長距離ライドでの疲労を軽減し、結果的にライダーを遠くまで連れて行ってくれるのです。

まとめ:重量は自転車の個性の一部に過ぎない

いかがでしたでしょうか?

クロモリフレームの重量は、確かにカーボンやアルミよりも重いです。しかし、その重量は、クロモリが持つ**「タフさ」「しなやかさ」「長く使える安心感」**といった、他の素材にはない個性の一部に過ぎません。

自転車の世界には「アルミは10年乗り倒すと割れる」、「カーボンは1回ぶつけたら割れる」なんて言われ方があります。これは多少大げさな表現ですが、どちらの素材も一度大きなダメージを負うと、修理が困難なことが多いです。しかし、クロモリは多少の無茶をしても壊れにくいタフさがあり、万が一破損しても再溶接で修理できる可能性が高いんです。

自転車を選ぶ時、カタログスペックの数字ばかりに目を奪われがちですが、本当に大切なのは、その自転車があなたの自転車ライフにどんな喜びを与えてくれるか、ということだと僕は思います。

通勤で毎日乗り倒したいのか、週末に山へと冒険に出かけたいのか、それとも街中をゆったりとクルーズしたいのか。あなたのライフスタイルに寄り添い、共に時を重ねていける相棒を見つけること。

それが、僕が一番大切にしている自転車選びの哲学です。

もしあなたが、次に手に入れる一台を悩んでいるなら、ぜひ一度、この「鉄の重さ」がもたらす深い魅力に触れてみてください。きっと、あなたの自転車に対する価値観が、ガラリと変わるはずです。

それでは、また次の記事で会いましょう!ヒロヤスでした!

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中の人はCrust evasion乗り。クロモリ自転車とデザイン・作品制作に明け暮れるアラフォーのクリエイター。 自転車のあれこれやニュースやいろいろなフレーム・パーツがとても気になり、あれこれ見て調べてってやるならそれをまとめて見よう、ということでこのブログを解説しました。 飽き性が出ないよう根気よく続けていこうと思います。
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