自転車うんちく系

Surly Midnight Special徹底解剖!進化版Cross-Check?それとも新境地のロードプラス?

hrysbasics

どうも、ヒロヤスです!大阪でデザイナーをしながら、毎日自転車通勤を楽しんでる37歳です。生粋のクロモリフレーム好きで、職場までの10kmの道のりも自転車でブッ飛ばしてます。街中で見かける自転車のパーツとかフレームとか、ついついチェックしちゃうのが僕の悪い癖(笑)。

さて、今日はね、以前にSurly Straggler(サーリー・ストラグラー)について熱く語りましたが、今回はSurlyのラインナップの中でも、ちょっと異彩を放つ一台、**Midnight Special(ミッドナイト・スペシャル)**について掘り下げていきたいと思います!この自転車、一部では「進化版クロスチェック」なんて声も聞かれるんですが、果たしてその実態はどうなんでしょうか?乗り心地や組み方、僕なりの視点からじっくりと調べてみました!


Surly Midnight Specialってどんな自転車?

ミッドナイト・スペシャルは、一言で言えば**「ロードプラス」**というカテゴリーの自転車です。ロードプラスという言葉、聞き慣れない人もいるかもしれませんね。簡単に言うと、ロードバイクの走行性能と、太いタイヤを履けるグラベルロードの快適性や安定性を組み合わせた、いいとこ取りの自転車なんです。

クロモリフレームの安心感

もちろん、Surlyですからフレームは安定のクロモリです。クロモリ特有のしなやかな乗り心地は健在で、路面からの振動を吸収してくれるので、長距離を走っても疲れにくいのが魅力です。僕もクロモリフレームの自転車に乗り始めてから、体の疲れ方が全然違うのを実感してます。硬すぎない、優しい乗り味は、一度知ったらやめられません。このミッドナイト・スペシャルも、そのクロモリの良さを存分に味わえる一台です。

ロードプラスという新境地

ミッドナイト・スペシャルの最大の特徴は、ロードプラスというコンセプトを体現している点でしょう。具体的には、650b(27.5インチ)のホイールに太めのタイヤ(最大650b x 60mm!)を組み合わせることを前提に設計されています。これにより、ロードバイクのような軽快な走りを持ちつつ、グラベルロードのように未舗装路も安心して走れる、まさに「どこへでも行けるロードバイク」が実現しています。

僕は普段、舗装路を走ることが多いですが、たまに気分転換で河川敷の砂利道に入ったりするんですよね。そういう時に、ロードバイクだと神経を使いますが、ロードプラスならもっと気楽に走れる。そういう使い方ができるのは、すごく魅力的です。

ディスクブレーキ専用設計

Surlyの新しいモデルに共通することですが、ミッドナイト・スペシャルももちろんディスクブレーキ専用設計です。油圧ディスクブレーキに対応しており、悪天候でも安定した制動力を発揮します。これは、現代の自転車において非常に重要なポイントですよね。僕の通勤路は結構交通量が多いので、急なブレーキが必要になることもよくあります。しっかり止まれるって、本当に安心感が違います。


Midnight SpecialとCross-Check、Stragglerとの違いは?

さて、ここが今回のブログの肝ですね。ミッドナイト・スペシャルを語る上で、どうしても比較対象として挙げられるのが、Surlyの名車Cross-Check(クロスチェック)、そしてそのディスクブレーキ版である**Straggler(ストラグラー)**です。それぞれのモデルとミッドナイト・スペシャルは、どこが同じで、どこが違うのでしょうか?

ジオメトリーの違い:よりロードバイク寄りに

まず大きく異なるのがジオメトリーです。

  • Cross-Check: 非常にニュートラルな設計で、様々な用途に対応できるオールラウンダー。
  • Straggler: クロスチェックよりヘッドチューブが長く、BBドロップも大きいなど、よりグラベル寄りの安定志向。
  • Midnight Special: Stragglerよりもさらにヘッドアングルが立ち気味で、**BBドロップが小さい(BBの位置が高い)**です。これは、ロードバイクに近いジオメトリーと言えます。これにより、ペダリングのクリアランスを確保しつつ、よりクイックなハンドリングと高い反応性を実現しています。

僕の仕事柄、デザインってちょっとした数値の違いで全然印象が変わってくるんですけど、自転車のジオメトリーもまさにそれなんですよ。数ミリ、数度の違いが、乗り味に大きな影響を与えるんです。ミッドナイト・スペシャルは、より舗装路での走行性能を意識した設計になっていると言えるでしょう。

タイヤサイズとホイール径の選択肢

これも大きな違いですね。

  • Cross-Check: 700cがメイン。最大700c x 45mm(泥除けなしの場合)。
  • Straggler: 700c x 42mm、または650b x 47mm。
  • Midnight Special: 700c x 42mm、または650b x 60mm!

ミッドナイト・スペシャルは、特に650bの太いタイヤを履くことで、その真価を発揮すると言われています。650bの太いタイヤは、外径が700cの一般的なロードタイヤとほぼ同じになるため、ロードバイクに近い走行感でありながら、圧倒的なエアボリュームによる快適性と安定性を手に入れることができます。

僕も太いタイヤが好きなんですけど、ミッドナイト・スペシャルなら、見た目の迫力と乗り心地の良さを両立できそうですね。ガタガタの道も安心して走れるのは、ストレス軽減になります。

ドロップエンドとアクスル規格

  • Cross-Check: ロードドロップエンド(クイックリリース)。
  • Straggler: セミホリゾンタルドロップエンド(クイックリリース)。
  • Midnight Special: スルーアクスルです。

スルーアクスルは、近年のディスクブレーキ対応の自転車で主流になっている規格です。ホイールの固定力が強く、ディスクブレーキの性能を最大限に引き出すことができます。また、ホイールの着脱時の位置決めも簡単で、常に同じ位置にホイールが収まるため、ブレーキの引きずりなどのトラブルが少ないのもメリットです。

僕も自分でパーツ交換やメンテナンスをするのが好きなので、新しい規格にも興味津々です。スルーアクスルは、より安定した走行性能とメンテナンス性を両立させていると言えるでしょう。


Midnight Specialの乗り心地:ロードバイクとグラベルのいいとこ取り?

さて、気になるミッドナイト・スペシャルの乗り心地はどうなんでしょうか?試乗経験やユーザーレビューから、僕なりに分析してみました。

舗装路での軽快な走り

前述のジオメトリーや太いタイヤ(ロードプラス)のおかげで、ミッドナイト・スペシャルは舗装路での走行性能が非常に高いです。BBドロップが小さめなので、ペダリング効率が良く、ロードバイクのようなクイックな反応性と、グイグイ進む加速感を感じられるでしょう。通勤で使うにも十分な軽快さを持っているはずです。

僕の10km通勤も、これなら楽しくなりそうですね。信号の多い街中でも、ロードバイクのように軽快に走れて、でも太いタイヤの安心感もある。これは理想的な組み合わせかもしれません。

太いタイヤがもたらす極上の快適性

ミッドナイト・スペシャルの真骨頂は、やはり650bの太いタイヤを履いた時の快適性です。タイヤのエアボリュームが大きいため、路面からの細かな振動はもちろん、ある程度の段差も気にせず乗り越えられます。まるで絨毯の上を走っているかのような、「シルキー」な乗り心地と表現する人もいるほどです。

クロモリフレームのしなやかさと相まって、まさに極上の快適性と言えるでしょう。長距離を走っても、体の負担が少なく、疲れにくいのは大きなメリットです。僕もカメラを持って遠出することがあるので、この快適性は非常に魅力的です。

未舗装路もいける万能性

ジオメトリーはロードバイク寄りとはいえ、太いタイヤとディスクブレーキのおかげで、グラベル(未舗装路)も安心して走ることができます。本格的なMTBのような走破性はありませんが、軽いグラベルやダート、砂利道程度なら全く問題ありません。

通勤路の脇道にある、ちょっとした未舗装路に吸い込まれていくなんて、僕にはよくあることなので(笑)。そういう時に、躊躇なく突っ込んでいける懐の深さがあるのは嬉しいですね。


Midnight Specialの組み方・カスタマイズの可能性

Surlyの自転車といえば、やっぱり自由な組み方やカスタマイズの幅の広さですよね。ミッドナイト・スペシャルもその点はしっかり受け継いでいます。

ドロップハンドルが基本、でもフラットバーもアリ

ミッドナイト・スペシャルは、そのジオメトリーからしてもドロップハンドルで組むのが基本となるでしょう。ロードバイクのような前傾姿勢で、よりアグレッシブに走りたい人にぴったりです。ただ、Surlyの懐の深さとして、フラットバーで組んでいる人ももちろんいます。通勤や街乗りで使うなら、フラットバーにしてゆったりと乗るのも良い選択肢です。

僕が組むなら、まずはドロップハンドルで組んで、休日のサイクリングやツーリングを楽しみたいですね。将来的には、ブルホーンバーとか、ちょっと変わったハンドルにも挑戦してみたいです。

ギアの選択:多段ギアでどこまでも

スルーアクスルなので、基本的には変速機をつけた多段ギアでの使用が前提となります。フロントシングルでもダブルでも、リアのカセットも幅広い選択肢があります。ロードバイクのように高速巡航をしたいならワイドギア、グラベルも楽しみたいならローギアもしっかりカバーできるコンポーネントを選ぶのが良いでしょう。

僕も通勤で坂道を登ることがあるので、しっかりギアを選べるのは大事なポイントです。自分の脚力や使い方に合わせて、最適なギア比を選べるのはカスタム好きにはたまらないですね。

キャリア・泥除けの取り付けも問題なし

Surlyの自転車の魅力である、豊富なダボ穴ももちろん健在です。フロントキャリアやリアキャリア、そして泥除けの取り付けも可能です。通勤で荷物をたくさん運ぶ人や、バイクパッキングで長距離ツーリングに出かけたい人にとっては、これは非常に重要なポイントです。

僕もカメラやコーヒーセットを持って出かけることが多いので、キャリアを付けて色々なものを積めるのはすごくありがたいです。雨の日の通勤も、泥除けがあれば安心ですもんね。

700cホイールへの換装も可能!

ミッドナイト・スペシャルの面白い点は、700cホイールも装着可能な点です。700cホイールに細めのロードタイヤを履かせれば、よりロードバイクに近い走行性能を得ることができます。一台で二度美味しい、そんな楽しみ方ができるのもミッドナイト・スペシャルの魅力です。

僕なら、普段は650bの太いタイヤで快適性を重視して、たまに気分転換で700cの細いタイヤに換装して、スピード重視のロードライドを楽しむ、なんてことを考えるかもしれません。こういう自由度の高さが、Surlyの自転車の醍醐味ですよね。


Midnight Specialは「進化版Cross-Check」なのか?

今回の調査を通じて、ミッドナイト・スペシャルが「進化版クロスチェック」と言われる理由がよく分かりました。しかし、僕の結論としては、**「クロスチェックの万能性を土台に、現代のロードバイクとグラベルロードの良いとこ取りをした、新たなSurlyの提案」**という方がしっくりきます。

共通するSurlyイズム

クロモリフレームのしなやかな乗り心地、拡張性の高さ、そして何よりも自分だけのオリジナルバイクに仕上げられる自由度の高さは、クロスチェックからミッドナイト・スペシャルへと確実に受け継がれています。この**「Surlyイズム」**こそが、Surlyファンを惹きつけてやまない魅力だと思います。

僕がSurlyの自転車が好きな理由もそこなんですよね。既製品をそのまま乗るんじゃなくて、自分の手でパーツを選んで、組み上げていく過程が楽しい。まるで一つの作品を作り上げるような感覚なんです。

現代のトレンドを取り入れた進化

ディスクブレーキ、スルーアクスル、そしてロードプラスというコンセプトは、間違いなく現代の自転車のトレンドを取り入れたものです。これにより、クロスチェックが苦手としていた部分をカバーし、より安全に、より快適に、そしてより幅広いフィールドで自転車を楽しむことができるようになっています。

クロスチェックが「万能なオールラウンダー」だったとすれば、ミッドナイト・スペシャルは「舗装路の高速巡航性能とグラベル走破性を高次元で両立した、現代版の万能ロードバイク」と言えるでしょう。

結局、どんな人にMidnight Specialはおすすめ?

もしあなたが、

  • ロードバイクの軽快な走りが好きだけど、もっと快適性が欲しい
  • グラベルロードにも興味があるけど、そこまでゴリゴリのオフロードは走らない
  • 通勤や普段使いだけでなく、週末のロングライドやちょっとしたツーリングにも使いたい
  • クロモリフレームのしなやかな乗り心地が好き
  • 自分好みに自由にカスタマイズしたい
  • 一台で色々な用途に使いたい欲張りさん

というのであれば、Surly Midnight Specialは間違いなく最高の選択肢の一つになるでしょう。

僕もね、今回の調査でミッドナイト・スペシャルへの興味がグッと高まりましたよ。あの独特のカラーリングもたまらないんですよね。特にダークブルーとか、夜の街に映えそうで、デザイナー心をくすぐられます。

OSBN?
Hrys Basics(ひろやす)
Hrys Basics(ひろやす)
Designer & Cr-Mo Freeks
中の人はCrust evasion乗り。クロモリ自転車とデザイン・作品制作に明け暮れる30第半ばのクリエイター。 海外の自転車ニュースやいろいろなフレーム・パーツがとても気になり、あれこれ見て調べてってやるならそれをまとめて見よう、ということでこのブログを解説しました。 飽き性が出ないよう根気よく続けていこうと思います。
記事URLをコピーしました