ストリッツランド:デンマーク発、レトロMTB愛が生んだパーツブランドの物語

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こんにちは、ヒロヤスです。大阪の街を今日も自転車で駆け抜けているアラフォー、デザイナーの僕です。

僕のブログをいつも読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。さて、今回は僕が最近注目している、デンマーク発のパーツブランド「ストリッツランド(Stridsland)」について、誰よりも詳しくお伝えしたいと思います。

たくさんのパーツブランドがひしめく中で、なぜこのブランドが特別な輝きを放っているのか。それは、一人の自転車好きの純粋な情熱から生まれた、確固たる哲学とストーリーがあるからです。会社がどこにあるのか、創業者や設立の経緯、どんなプロダクトをどのような想いで作っているのか。そして、日本の自転車乗りたちにどのように受け入れられているのか。これらの物語を深く掘り下げていきます。これを読めば、きっとあなたもストリッツランドの魅力に心を奪われるはずです。

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創業者の情熱から生まれたブランド

ストリッツランドの創設者、それはカナダとデンマークのハーフであるマティアス・ストリッツランド氏です。彼の物語は、彼自身が心から愛する「レトロなMTB」の改造に端を発しています。

彼は2013年頃から、自分のユニークなアイデアを形にしたいという夢を抱き始め、2017年にはインスタグラムアカウント「@stridsland_journal」をスタート。そして2019年後半には、ついに「ストリッツランド」としてビジネスを登録し、彼の情熱は具体的な形となりました。彼は、デザインから梱包、請求書作成、コンテンツ制作まで、すべての業務をたった一人でこなす、まさにブランドそのものを体現する人物です。

「妥協なきタフさと汎用性」に込められた哲学

ストリッツランドのプロダクトは、流行の最先端を追いかけるのではなく、あくまで「強度と汎用性」にこだわり抜いてデザインされています。レトロなMTBやBMXを心から愛するマティアス氏の情熱は、彼のプロダクトすべてに反映されています。

1. タフで美しいデザイン

彼のパーツは、単なる機能部品ではありません。90年代のオールドMTBや、現代のグラベルバイク、どんな自転車にも馴染むよう、無骨でありながら計算された美しさを持っています。特に、彼の生み出すハンドルバーやチェーンリングは、そのルックスから「クランカーバー」や「MTBMXバー」と呼ばれることもあります。ストリッツランドは、自転車の性能だけでなく、スタイルや「遊び心」を大切にしているのです。

2. 使い込まれて生まれる「味」

マティアス氏は、プロダクトの素材にもこだわりを持っています。例えば、彼のハンドルバーの一部は、「ロウ」と呼ばれるクリアパウダーコートが施されており、使い込むほどに錆びて「パティーナ(古色)」が生まれるようになっています。これは、傷や錆びをネガティブに捉えるのではなく、愛車と共に歩んだ歴史として楽しんでほしい、という彼の想いの表れでしょう。

日本での愛され方

ストリッツランドは、東京を拠点とする「ブルーラグ(Blue Lug)」や「ムーブメント(MOVEMENT)」といった、日本の自転車カルチャーを牽引するショップで取り扱われています。これらのショップは、単に製品を販売するだけでなく、そのブランドが持つ哲学やストーリーを深く理解し、ユーザーに伝えています。

「オールドMTB」や「バイクパッキング」といったカルチャーが盛んな日本の自転車シーンにおいて、ストリッツランドのプロダクトはまさに最高のカスタムパーツです。タフで個性的な彼のパーツは、日本のサイクリストたちの間で熱狂的に支持されています。

ストリッツランドを代表するプロダクト

ストリッツランドのプロダクトは、自転車の心臓部からアクセサリーまで多岐にわたります。ここでは、特に人気の高いプロダクトをいくつかご紹介します。

ハンドルバー:あなたのバイクをタフな相棒に

ストリッツランドのハンドルバーは、その独特な形状とタフなルックスが魅力です。

  • ANCHOR BAR (アンカーバー): 幅850mm、バックスウィープ20°、ライズ75mmという、クランカーやMTBMXバーとも呼ばれる独特なジオメトリが特徴。幅広いハンドル幅と大きなスイープ角度が、優れたコントロール性と快適なライディングポジションを両立します。4130クロモリ鋼製で、熱処理が施されており、耐久性も抜群です。
  • BULLSHIP BAR (ブルシップバー): 1970年代のトム・リッチーの「ブルムースハンドル」に敬意を表して作られた一体型ハンドル。バックスウィープ25°、ライズ120mmと非常にアップライトなポジションで、街乗りやツーリングでの快適性を追求しています。

チェーンリング:レトロMTBのコンポを蘇らせる

レトロなMTBやヴィンテージバイクのカスタムには、チェーンリング選びが欠かせません。ストリッツランドのチェーンリングは、現代のナローワイド規格で、昔のMTBクランクに合うように作られています。これにより、古いバイクに最新のコンポーネントを組み合わせることが可能になり、自転車に新たな命を吹き込むことができます。

  • PCD94 ナローワイドチェーンリング: 94BCD規格のクランクに対応しており、ナローワイドの歯形状がチェーン落ちを防いでくれます。

フォーク:タフなライドを支える骨格

ストリッツランドは、フォークも手掛けています。

  • BARNACLE FORK (バーナクルフォーク): QRとスルーアクスル、両方のモデルがあるフォーク。クロモリ製で熱処理が施されており、タフなライドにも耐えうる強度を持っています。バイクパッキング用のマウントポイントも豊富に備えており、荷物を積んでの冒険にも対応可能です。

まとめ

ストリッツランドは、単なるパーツメーカーではありません。それは、一人の自転車好きの情熱と、**「タフで、実用的で、遊び心のある自転車」**という哲学を体現する、特別なブランドです。

創業者のマティアス氏が、自分の求める最高のバイクを自らの手で作りたいという思いから始まったこのブランドは、今や世界中のサイクリスト、特にオールドMTBやグラベルロードを愛する人々の心を掴んで離しません。彼のプロダクトは、あなたの自転車を、単なる移動手段ではなく、日々の冒険を共にする「最高の相棒」へと変えてくれるでしょう。

もしあなたが、人とは違う、自分だけのスタイルで自転車を楽しみたいと考えているなら、ぜひ一度ストリッツランドのプロダクトに触れてみてください。その一つ一つに込められた熱い想いが、きっとあなたの心を揺さぶるはずです。

今回の記事を読んで、ストリッツランドに興味を持った方や、すでに愛用している方がいたら、ぜひコメントであなたの想いを教えてくださいね。

それでは、また次の記事で会いましょう!ヒロヤスでした!

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中の人はCrust evasion乗り。最近古いMuddyFOXも仲間入りしました。クロモリ自転車とデザイン・作品制作に明け暮れるアラフォーのクリエイター。 自転車のあれこれやニュースやいろいろなフレーム・パーツがとても気になり、あれこれ見て調べてってやるならそれをまとめて見よう、ということでこのブログにして行ってます。 飽き性が出ないよう根気よく続けていこうと思います。
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