XTR M950。90年代MTBの黄金期を彩った、シマノの最高傑作

こんにちは、ヒロヤスです。大阪の街を今日も自転車で駆け抜けているアラフォー、デザイナーの僕です。
僕のブログをいつも読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。さて、今回は、僕が自転車にハマったきっかけとも言える、懐かしのコンポーネントにスポットを当てたいと思います。
その名は、シマノ XTR M950シリーズ。1996年に登場した、当時のMTBコンポーネントの最高峰です。
今となっては古い規格ですが、その洗練されたデザインと驚くほどの機能性は、時を超えても色褪せることがありません。なぜこのM950が、今なお多くのサイクリストに愛され続けるのか、その魅力を徹底的に掘り下げていきましょう。
XTR M950シリーズとの出会い
僕が自転車に本格的に乗り始めた90年代後半、MTBはまさにブームの真っ只中でした。当時の自転車雑誌を開くと、どのページにも最新のMTBが載っていて、その中でもひときわ輝いていたのが、このM950シリーズだったんです。
深みのあるガンメタリックの塗装が放つ、独特のな光沢。その一つ一つが、まるで精密機械のように組み上げられているように見えました。少年だった僕は、このコンポーネントをいつか手に入れることを夢見て、アルバイトに励んだものです。
デザインと機能性。M950の持つ特別な魅力
M950が特別なのは、その圧倒的な存在感にあります。ただ軽さを追求するのではなく、機能と美しさが完璧に融合しているのです。
特に、深みのあるガンメタリックの塗装は、現代のパーツにはない魅力です。単なる道具としてではなく、所有する喜びを感じさせてくれる、まさに「機能美」を体現していました。光の当たり具合で微妙に表情を変えるその質感は、飽きることがありません。
そして、当時の最新技術が惜しみなく投入されています。
- Vブレーキの登場:それまでのカンチブレーキから、圧倒的な制動力を誇るVブレーキがこのシリーズで初採用されました。Vブレーキは、特殊なリンク機構によって、ブレーキシューがリムと常に垂直に当たるような挙動をすることで、抜群の制動力を発揮しました。
- オクタリンクV1:クランクとBBをより強固に固定するオクタリンク方式は、ペダリングの剛性を飛躍的に向上させました。
各パーツを徹底解剖
M950シリーズを語る上で、外せないパーツをいくつか紹介します。
- クランクセット(FC-M950):その美しいガンメタリックの塗装は、まさにM950の象徴。今見ても惚れ惚れするデザインです。
- リアディレイラー(RD-M950):スラントパンタグラフ構造を採用し、正確かつスムーズな変速を実現しました。
- Vブレーキ(BR-M950):M950のVブレーキは、その後のVブレーキのスタンダードを築き上げたモデルです。
- シフター(SL-M950):シフト操作が軽く、確実なクリック感は、今でも通用するほどの完成度です。
時を超えたマスターピース
XTR M950シリーズは、単なる懐かしのパーツではありません。その機能性や耐久性は非常に高く、今でもレストアされたヴィンテージバイクに組み込まれると、最新の入門用コンポーネントを凌駕するほどの性能を発揮すると言われています。
それは、単なる技術の粋を集めた製品ではなく、シマノが情熱を注いで生み出した、一つの芸術品だからです。
Tips:見た目がそっくりなM-952って?
ヴィンテージパーツを探していると、M-950シリーズと瓜二つの見た目をしたM-952シリーズを見つけることがあります。これらはM-950の後継モデルで、当時の多段化の流れを受けて9速に対応したのが最大の違いです。デザインの完成度はM-950から引き継がれつつ、より現代的な使い方にも対応した、まさに兄弟のような存在と言えるでしょう。
まとめ:道具は、思い出を語り出す
いかがでしたでしょうか?
僕がガキの頃、BMXレースを始める時に親父が奮発して買ってくれたクランクが、このM950シリーズのものでした。あれから数十年経った今も、あの時のクランクを大切に使い続けています。

BBもう売ってなくて、今のBBゴリって来たらどうしようとひっやひやしてるのですが!余ってる方、連絡くださいまし(切実)
M950は、ただの自転車パーツではありません。それは、僕の少年時代の夢であり、親父との大切な思い出が詰まった、かけがえのない道具です。
このシリーズは、自転車が単なる移動手段ではなく、趣味や情熱の対象であることを僕たちに教えてくれます。もし、あなたのガレージの片隅にM950のパーツが眠っていたら、ぜひもう一度磨きをかけて、その特別な輝きを感じてみてください。
それでは、また次の記事で会いましょう!ヒロヤスでした!