クロモリOLD MTBで気づいたこと。アップライトなポジションは「近場」は最高、「長距離」は意外と疲れる話

こんにちは、ヒロヤスです。大阪の街を今日も自転車で駆け抜けているアラフォー、デザイナーの僕です。
僕のブログをいつも読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。さて、今回は、僕がここ最近組んで楽しんでいる**クロモリのOLD MTB(オールドマウンテンバイク)**に乗っていて、改めて気づかされた自転車の奥深さ、そしてポジションに関する考察についてのお伝えしたいと思います。
昔ながらのクロモリフレームが持つ独特の佇まい、そしてカスタムの自由度の高さに惹かれて組み上げたOLD MTB。太いタイヤにライザーバーを組み合わせたアップライトなポジションは、まさに大阪の街中をクルージングするのに最適だと思っていましたし、実際、その通りなんです。ただ、用途を少し広げた時、このポジションが持つ一長一短のバランスに直面しました。これは僕自身の経験談として、同じように自転車との最適な付き合い方を模索している皆さんのヒントになれば嬉しいですね。
OLD MTBのポジションと僕の誤算
OLD MTBを現代のパーツで組み上げるのは、機能性とデザインを融合させるデザイナーの血が騒ぐ、本当に楽しい作業です。特に、クロモリの細身のチューブが醸し出すノスタルジックな雰囲気は、最新のカーボンフレームにはない「物語」を感じさせます。
完成したバイクは、ライザーバーでハンドル位置が高く、上体がしっかりと起きたポジション。これは、
- 視界が広い: 街中の交通状況を把握しやすく、安全性が高い。
- 即座の対応力: ペダルに力をかけやすく、すぐに停止や再スタートが可能。
- 気軽さ: ロードバイクのような緊張感なく、Tシャツと短パンでサッと乗れる。
といったメリットがあり、2〜3キロ圏内のカフェ巡りや、スーパーへの買い物にはこれ以上ない最高の相棒だと感じていました。サドルにお尻でどっしりと乗るような姿勢は、ママチャリの延長のような感覚で、本当に快適だったんです。
5km、10kmを超えた時に現れた「長距離の壁」
しかし、僕の活動範囲が少し広がり、片道5キロの通勤や、休日に淀川沿いを10キロほどポタリングするようになった時、ある壁にぶつかりました。
「あれ? 長距離になると、意外と疲れるぞ?」
その疲労感は主に二つの点に集中しました。一つは、お尻への体重の集中です。アップライトな姿勢だと、体重のほとんどがサドルにかかります。もちろん、サドルをクッション性の高いものに変えるという解決策はありますが、根本的な問題は乗車姿勢そのものにありました。
もう一つは、ペダリング時の筋肉への負荷です。上体が起きていると、主に太ももの裏側やお尻の筋肉(大臀筋)だけでペダルを「踏み込む」形になりがちです。短距離なら問題ありませんが、長時間となると特定の筋肉に大きな負荷がかかり、疲労の蓄積が早まります。
一方で、僕が持っているグラベルロードのような、少し前傾した姿勢のバイクだと、体重が「サドル」「ハンドル」「ペダル」の三点に分散されます。この三点荷重の姿勢だと、腹筋や背筋といった体幹も使い、効率の良い「回す」ペダリングが可能になり、結果的に特定の筋肉への負担が減り、長距離でも疲れにくいということを、改めて痛感したんです。
自転車は、機能美を追求した乗り物ですが、まさに**「一長一短」**。すべての用途を完璧にこなせる万能な一台は、残念ながら存在しないのだと、素直に認めざるを得ません。
自転車は用途によって「ポジション」と「荷重」を使い分けるべき
僕が今回の経験で確信したのは、自転車の設計思想とは、ある特定の「機能」を極限まで追求した「デザイン」である、ということです。
- 街乗り・短距離(OLD MTB、BMXなど):
- 機能: 安全性、視認性、即応性。
- デザイン: アップライトな姿勢、サドル荷重中心。
- 長距離・巡航(グラベルロード、ロードバイクなど):
- 機能: 効率性、持続性、空気抵抗の低減。
- デザイン: 前傾姿勢、三点荷重(サドル・ハンドル・ペダル)。
OLD MTBのアップライトな姿勢は、街中をゆったりと流すための最高のデザインです。しかし、そこから「長距離を楽に走る」という機能が求められると、前傾姿勢のデザインに軍配が上がる。どちらが良い悪いではなく、それぞれのバイクが持つ「文化」や「物語」を理解し、適材適所で使い分けることが、自転車を本当に楽しむための鍵なのだと思います。
まとめ:自転車との付き合い方、それは「適材適所」の美学
今回のOLD MTBでの経験は、僕にとって非常に価値のある気づきを与えてくれました。それは、どんなに気に入ったバイクでも、すべてのニーズを満たすことはできないということ、そして、それが自転車という道具の面白さであるということです。
OLD MTBは、僕にとって今も最高の街乗りバイクです。そのデザイン、アップライトな乗り味は、大阪の裏路地を探索したり、のんびりとした時間を過ごすための唯一無二の存在です。しかし、50キロ、100キロといった距離を目指すなら、前傾姿勢で効率よく力を伝達できるグラベルロードやツーリングバイクに乗り換えるのが、最も賢い選択であり、結果的に身体への負担を減らすことになります。
自転車は、用途に合わせて選ぶ。
これは当たり前のことかもしれませんが、実際に複数のバイクを乗り比べ、それぞれの特性を体感して初めて、その言葉の重みが理解できました。僕たちは、それぞれのバイクが持つ「機能」と「デザイン」のストーリーを理解し、その力を最大限に引き出してあげることで、より深く、より長く、自転車との素晴らしい関係を築くことができるのではないでしょうか。
皆さんは、用途によって愛車を使い分けていますか? もし、OLD MTBに乗っていて同じような悩みを抱えた方がいれば、ぜひコメントで皆さんの解決策や、愛車の使い分け術を教えてください!
それでは、また次の記事で会いましょう!ヒロヤスでした!
こんな記事も読まれています。





