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【TheRadavist.com】ホイール職人の哲学!Frasen Worksが教えてくれる「本物の仕事」

Frasen works: spokes, method, and personal commitment from the w
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皆様こんばんわ!海外のブログを探していたら素敵な記事を見つけたので本日もご紹介します!

自転車のホイールを組むという作業、ただの技術的なタスクだと思っていませんか?

今回ご紹介するのは、バルセロナの片隅にある小さな工房「Frasen Works」を営むダヴィデ・フラッシーニ氏の物語。彼にとってホイール組みは、単なる作業ではなく、顧客との対話であり、責任であり、そして愛情を注ぐ芸術なのです。

スケートボードからホイール職人へ

イタリア出身のダヴィデは、元々スケートボードに夢中な少年でした。自転車の世界に入ったのは、学費を稼ぐため。当初はホイール組みに退屈さを感じていましたが、あるイギリス人職人との出会いが彼の人生を変えます。その職人は、ホイール組みを「技術的なアート」として語り、一つ一つのスポークに複雑な意味があることを教えてくれました。

そこから彼は独学で技術を磨き、2017年に自分の工房をオープンしました。初めての顧客は、偶然通りかかったスクラップ回収業者。ダヴィデは彼のために無償でホイールを組み上げました。このエピソードは、彼の仕事に対する哲学を象徴しています。

「本物の仕事は対話の中にある」

ダヴィデが最も嫌うのは、見せかけだけの「カスタム」。彼は、顧客の本当のニーズを理解するために、7~8の質問が書かれたフォームを送り、時には電話でも話をします。

「私の仕事はホイールを組むことだけじゃない。それは誰にでも教えられる。本物の仕事は、この『コンサルテーション』にあるんだ」と彼は語ります。

彼にとってホイールは、単なる部品の寄せ集めではなく、一つの「システム」。たとえ顧客が望んでも、耐久性に問題がある組み合わせであれば、彼は仕事を断ります。

職人の流儀:急がず、ごまかさず

Frasen Worksに急ぎの仕事はありません。彼は年に約400本のホイールを一人で組みますが、一つとして同じものはないと言います。同じパーツを使っても、微妙な違いがあり、時には余分に時間がかかることもあるそうです。しかし、それこそが手組みホイールの醍醐味だと彼は言います。

彼の工房には、あらゆる種類のスポークが豊富にストックされています。これは、顧客一人ひとりのニーズに完璧に応えるため。逆に、ハブやリムはほとんど在庫していません。在庫品を売るのではなく、顧客に本当に必要なものを組むためです。

一度組んだホイールでも、スポークが一本でも折れたら、彼は全てのスポークを交換します。疲労した他のスポークもまた、すぐに折れる可能性があるからです。これは「商売」ではなく、職人としての「責任」なのです。

信頼こそすべて

彼のウェブサイトは、派手な演出やマーケティング用語とは無縁。まるでメカニックからの手書きのメモのような、シンプルで誠実な文章が並んでいます。

「このサイトの書き方が気に入らないなら、おそらく私はあなたのためのビルダーじゃない」と彼は語ります。

これは、顧客との間に「信頼」を築きたいという彼の強い信念の表れです。長年にわたって彼の元に通い続ける顧客が多いのも、納得ですね。

「本物のクラフトマンシップ」とは何か。ダヴィデ・フラッシーニ氏の工房は、その答えを静かに、そして力強く示してくれます。


引用元記事: Frasen Works: Spokes, Method, and Personal Commitment from the Workshop

元の記事では、ダヴィデ氏の工房や、彼が手掛ける美しいホイールの写真も多数掲載されています。もし興味があれば、ぜひ検索してアクセスしてみてくださいね!

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Hrys Basics(ひろやす)
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Designer & Cr-Mo Freeks
中の人はCrust evasion乗り。クロモリ自転車とデザイン・作品制作に明け暮れる30第半ばのクリエイター。 海外の自転車ニュースやいろいろなフレーム・パーツがとても気になり、あれこれ見て調べてってやるならそれをまとめて見よう、ということでこのブログを解説しました。 飽き性が出ないよう根気よく続けていこうと思います。
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