自転車うんちく系

【保存版】夏のサイクリングを快適に!自転車歴20年のチャリダーが教える距離別・必須装備20選!

hrysbasics

皆さん、こんにちは!大阪のチャリダーヒロヤスです。37歳、自他共に認める自転車好きです。

僕の相棒は、もう長年の付き合いになるクロモリフレームのロードバイク。自分でパーツを選んで、コツコツとメンテナンスしながら乗るのが何よりの楽しみなんです。平日は職場までの10kmを自転車通勤、週末になればカメラとコーヒーセットを積んで、気の向くままにペダルを漕いでいます。街中で他の人の自転車のカスタムをつい目で追ってしまうのは、もはや職業病みたいなものですね(笑)。

さて、いよいよ夏本番!太陽の光を浴びながら風を切って走る夏のサイクリングは、何物にも代えがたい爽快感がありますよね。木漏れ日が揺れる木陰の道、汗をかいた後に飲む冷たいドリンク、目的地で出会う絶景。考えただけでワクワクしてきます。

ただ、忘れてはいけないのが、夏のサイクリングには危険も伴うということ。強烈な日差しによる日焼けや熱中症、急な天候の変化、そして予期せぬマシントラブル。楽しいはずのライドが、準備不足で辛い思い出になってしまうのは避けたいですよね。

そこで今回は、僕が長年の自転車ライフで培ってきた経験を元に、「夏のサイクリングに向けて用意しておくべき装備」を、走る距離別に分類してご紹介したいと思います!

「ちょっとそこまで」の10kmライドから、本格的な100km超えのロングライドまで、この記事を読めば夏の準備は万端!ぜひ、あなたの自転車ライフの参考にしてください。


【〜10km】ご近所・通勤ライド編|まずはここから!基本の5選

まずは、僕の毎日の通勤や、近所のカフェまでの「ちょっとそこまで」のライドを想定した装備です。距離が短いからと油断は禁物。快適さと安全の基本はここに詰まっています。

1. 速乾性のあるTシャツ/ウェア
「たった10kmでしょ?」と思うかもしれませんが、夏の汗は侮れません。普通のコットンTシャツだと汗を吸って乾きにくく、ベタベタして不快なだけでなく、お店に入った時のクーラーで一気に体が冷えてしまう「汗冷え」の原因にもなります。
僕が通勤で愛用しているのは、スポーツブランドやアウトドアブランドが出しているポリエステル素材の速乾Tシャツ。デザインも豊富なので、普段着としても違和感なく着られます。デザイナーとしては、やっぱり見た目もこだわりたいですからね。自分の自転車のフレームカラーと合わせたり、差し色を選んだりするのも楽しいですよ。

2. ボトルケージ&ボトル
これはもう、夏に限らずサイクリストの必須アイテムですね。特に夏は、短距離でも意識的な水分補給が欠かせません。喉が渇いたと感じる前に、こまめに飲むのが鉄則です。
僕のクロモリフレームには、クラシカルなデザインに合わせてシルバーのステンレス製ボトルケージを取り付けています。ボトル自体も、保冷機能のあるものを選ぶと、ライドの後半でも冷たいドリンクが飲めて幸せな気分になれますよ。コンビニや自販機ですぐ買えるから、と思わずに、いつでも飲めるようにボトルは必ずセットしていきましょう。保冷ボトルだと尚良し!

3. スマートフォンホルダー
ナビアプリで道を確認したり、緊急時に連絡を取ったりと、今やスマホはサイクリングの必需品。ポケットに入れていると、汗で濡れたり、取り出すのが面倒だったりしますよね。
ハンドルにしっかり固定できるスマホホルダーがあれば、そうしたストレスから解放されます。僕の場合、通勤途中に「お、この光の感じ、良いな」と思った瞬間に、さっとスマホを外してカメラを起動できるように、着脱が簡単なモデルを選んでいます。ふと見つけた素敵なカフェや雑貨屋さんを、すぐにマップアプリに記録できるのも便利です。

4. サングラス
サングラスは、オシャレのためだけじゃありません。夏の強烈な紫外線から目を守るための重要なプロテクターです。長時間紫外線を浴び続けると、目の病気のリスクも高まります。
さらに、走行中に突然飛んでくる小さな虫やホコリ、跳ね上げた小石などから物理的に目を守る役割も果たしてくれます。一度、走行中に虫が目に入ってパニックになりかけた経験があるので、それ以来、短い距離でも必ずかけるようにしています。レンズの色によって景色の見え方も変わるので、いくつか種類を持っておくと、その日の天気や気分で使い分けられて楽しいですよ。

5. 日焼け止め
「男が日焼け止め?」なんて時代は終わりました(笑)。特にサイクリストは、想像以上に紫外線を浴びています。腕や首の後ろ、そして意外と忘れがちな耳。短時間でもジリジリと肌は焼かれ、火傷のような状態(サンバーン)になると、後々ヒリヒリして大変なことになります。
汗で流れにくいスポーツ用のウォータープルーフタイプがおすすめです。家を出る前にしっかり塗っておくだけで、肌へのダメージは全く違います。ライド後のシャワーで肌が真っ赤になって痛い…なんて思いをしないためにも、習慣にしてしまいましょう。


【〜50km】週末の遠出ライド編|快適性と安全性をワンランクアップする5選

さて、ここからは行動範囲がぐっと広がる50kmまでのライド。往復で数時間、本格的なサイクリングの入り口です。トラブルへの備えと、より快適に走るための装備が必要になってきます。

1. サイクリングジャージ&パッド付きパンツ(レーパン)
「いかにも」な見た目に抵抗がある方もいるかもしれませんが、一度着ればその快適性の虜になるはずです。サイクリングジャージは、速乾性に優れているのはもちろん、体にフィットする設計で風の抵抗を減らしてくれます。そして何より便利なのが、背中についているバックポケット。ここに補給食やスマホ、鍵などを入れておけるので、リュックを背負う必要がなくなります。
そして、パッド付きのレーシングパンツ。長時間のライドでお尻が痛くなるのを劇的に軽減してくれます。これも快適なサイクリングには欠かせません。最近は、上にTシャツを重ね着できるようなカジュアルなデザインのものも多いので、ぜひ試してみてください。

2. サイクルグローブ
これもマストアイテムです。主な役割は3つ。①転倒した時に手のひらを守る、②汗でハンドルが滑るのを防ぐ、③路面からの振動を吸収して手の疲れを和らげる、です。
特に夏は、汗でグリップが滑りやすくなるので安全面で非常に重要。手のひらにジェルパッドが入っているモデルは、振動吸収性が高くてロングライドでは本当に楽になります。夏場は指先が出ている「指切りタイプ」が涼しくておすすめですよ。

3. パンク修理キット&携帯ポンプ
距離が伸びれば、パンクのリスクも高まります。もしもの時に自分で対処できるかどうかで、その日のライドが天国と地獄に分かれます。自分でメンテナンスするのが好きな僕にとっては、トラブルシューティングも楽しみの一つです。
最低限、**「予備チューブ、タイヤレバー、携帯ポンプ」**はサドルバッグに忍ばせておきましょう。最近はCO2ボンベという、一瞬で空気を充填できる便利なアイテムもあります。一度、家でパンク修理の練習をしておけば、いざという時も慌てずに対処できますよ。

4. ヘルメット
道路交通法の改正で、自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されましたね。ご近所ライドでももちろん重要ですが、50kmクラスのスピードが出やすいライドでは、まさに命を守るための最重要装備です。
夏用のヘルメットは、通気孔(ベンチレーション)が多く設けられていて、頭が蒸れにくいように工夫されています。自分の頭の形にしっかりフィットするものを選ぶことが大切です。最近はデザイン性の高いモデルもたくさんあるので、ウェアや自転車とのコーディネートを考えるのも楽しい時間です。安全性とデザイン、両方を満たすお気に入りの一つを見つけてください。

5. 補給食
50kmのライドとなると、エネルギー消費も馬鹿になりません。走行中にエネルギーが枯渇して力が出なくなる「ハンガーノック」は、本当に辛いものです。そうなる前に、計画的にエネルギーを補給する必要があります。
僕がよくバックポケットに入れているのは、手軽に食べられるエナジージェルやバー、そして意外とおすすめなのが「ミニようかん」。コンパクトで高カロリー、そして適度な塩分も摂れる優れものです。30分~1時間に1回、こまめに補給するのを心がけましょう。景色の良い場所でちょっと休憩しながら食べる補給食は、格別の味がします。


【〜100km】本格ロングライド編|計画性と効率を追求する5選

100km。多くのサイクリストにとって、一つの大きな目標となる距離ではないでしょうか。ここからは、単なる装備だけでなく、ペース配分やルート管理といった「計画性」が重要になってきます。それをサポートしてくれる機材を導入しましょう。

1. サイクルコンピューター(GPS付き)
速度や距離、走行時間だけでなく、心拍数やペダルの回転数(ケイデンス)まで計測できるサイクルコンピューターは、100kmという長丁場を計画的に走り切るための強力な相棒です。特にGPS付きのモデルなら、ルートラボなどで作ったコースをナビゲーションさせたり、走行ログを記録して後から見返したりできます。
カメラ好きの僕としては、走行ログと撮影した写真の場所を地図上でマッピングするのが最高の楽しみ。あの絶景ポイントは、スタートから何キロ地点だったな、とか、この坂が一番きつかったな、とか。ライドの思い出がより鮮明になります。

2. ビンディングペダル&シューズ
ペダルとシューズを専用の金具で固定するシステムです。これを使うと、ペダルを踏み込む力だけでなく、引き上げる力(引き足)も推進力に変えられるため、ペダリングの効率が劇的に向上します。
最初は立ちゴケ(通称:タチゴケ)の洗礼を受けるかもしれませんが、慣れれば自転車との一体感が格段に増し、長距離でも疲れにくくなります。僕のクロモリバイクには、あえてクラシカルなデザインのレザー製ツーリングシューズを合わせて、全体の雰囲気を楽しんでいます。100kmを走破したいなら、ぜひ挑戦してほしいカスタムです。

3. 大容量サドルバッグ/フレームバッグ
距離が長くなれば、それだけ荷物も増えます。パンク修理キットに加え、ウィンドブレーカーや多めの補給食、モバイルバッテリーなどを収納するには、ジャージのポケットだけでは心許ない。
そこでおすすめなのが、大容量のサドルバッグや、フレームの空きスペースに取り付けるフレームバッグです。重心が低く安定し、走行の邪魔になりません。特にバイクパッキング用のアイテムは、防水性が高く軽量なものが多いので、夏の急な雨にも安心です。パズルのように荷物をパッキングするのも、旅の準備みたいでワクワクしますよ。

4. 塩分タブレット・経口補水液の粉末
夏のロングライドで最も警戒すべきは、熱中症です。大量の汗をかくと、水分だけでなく塩分やミネラルも失われます。その状態で水だけを飲むと、体内の電解質バランスが崩れて、足が攣ったり、深刻な熱中症に繋がったりします。
そこで、水分補給とは別に、塩分タブレットを定期的に舐めたり、ボトルの一本に経口補水液の粉末を溶かして持っていくのが非常に有効です。僕はこれを「命の水」と呼んでいます。本当に、あるとないとでは体の楽さが全然違います。

5. 輪行袋
100km先の目的地まで自走して、帰りは電車で帰ってくる。あるいは、途中でメカトラブルや体調不良に見舞われた時に、公共交通機関でエスケープする。そんな「もしも」の時や、旅の選択肢を広げてくれるのが輪行袋です。
自転車を分解して専用の袋に収納することで、電車やバスに持ち込むことができます。これがあれば、「行けるところまで行ってみよう」という冒険心が湧いてきますよね。使い方は少し練習が必要ですが、マスターすればあなたの自転車ライフはもっと自由になるはずです。


【100km〜】冒険・オーバーナイトライド編|自己完結を目指す究極の5選

100kmを超え、夜間走行や宿泊を伴うライドへ。ここはもう「冒険」の領域です。ブルベ(指定された長距離を制限時間内に走るサイクリングイベント)や、数日間にわたる自転車旅では、あらゆる事態を想定し、自分で対処する「自己完結」の精神が求められます。

1. フロントライト&リアライト(大光量・長時間バッテリー)
夜間走行やトンネル内での安全性は、ライトの性能に懸かっています。フロントライトは、ただ道を照らすだけでなく、対向車や歩行者に自分の存在を知らせる重要な役割があります。最低でも400ルーメン以上、できれば800ルーメンクラスの大光量モデルが安心です。
リアライトも同様に、後方からの車両にしっかりアピールできる高輝度なものを選びましょう。日中でも点滅させる「デイライト」は、被視認性を高める上で非常に有効です。そして何より、長時間のライドに耐えられるバッテリー性能が必須。USB充電式のモデルが主流です。

2. モバイルバッテリー
サイコン、スマホ、ライト類。現代のロングライドは、電子機器なしでは成り立ちません。これらのバッテリーが切れることは、すなわち「遭難」のリスクを高めることになります。
そこで必須になるのが、大容量のモバイルバッテリーです。10000mAh以上の容量があれば、一晩のライドで使う機器の充電は概ね賄えるでしょう。容量と重量のバランスを考えて、自分の装備に合ったものを選んでください。これも、もはや生命線の一つです。

3. 予備のチューブ2本以上&タイヤブート
長距離ライドでは、パンクは一度きりとは限りません。予備チューブは最低でも2本は携帯しましょう。さらに怖いのが、ガラス片などでタイヤの側面が裂けてしまう「タイヤカット」。こうなると、新しいチューブを入れても裂け目から再びパンクしてしまいます。
そんな時に役立つのが「タイヤブート」という補修パッチです。タイヤの内側から貼り付けることで、応急処置ができます。いざという時のお守りとして、ツールケースに一枚入れておくと、精神的な安心感が全く違います。

4. コンパクトなウィンドブレーカー/レインウェア
夏とはいえ、山の上は涼しいですし、朝晩は想像以上に冷え込みます。長い下り坂で汗が冷えて体温を奪われると、一気に体力を消耗してしまいます。そんな時に、さっと羽織れる軽量なウィンドブレーカーは非常に重宝します。
また、山の天気は変わりやすいもの。夏のゲリラ豪雨に見舞われることもあります。防水・透湿性に優れたコンパクトなレインウェアがあれば、体を濡らして低体温症になるリスクを避けられます。手のひらサイズに収納できるモデルも多いので、サドルバッグに必ず入れておきたい装備です。

5. ファーストエイドキット
転倒による擦り傷、虫刺され、頭痛など、ちょっとした怪我や不調はつきものです。そんな時に、自分で応急処置できるキットを用意しておきましょう。
僕がいつも携帯しているのは、防水の小さなポーチに**「絆創膏、消毒用ウェットティッシュ、痛み止め、かゆみ止め、ポイズンリムーバー(蜂やブヨ対策)」**などをまとめたものです。これがあるだけで、安心して冒険に集中できます。


まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、夏のサイクリングを安全で快適に楽しむための装備を、10kmから100kmオーバーまで、4つの距離に分けてご紹介しました。

  • 〜10km:まずは基本の快適・安全装備から
  • 〜50km:トラブルに備え、専用ウェアで快適性をプラス
  • 〜100km:計画的に走るための機材と、もしもの備え
  • 100km〜:自己完結を目指す、冒険のための万全の準備

こうして見ると、距離が伸びるにつれて、より専門的で、万が一の事態に備えるための装備が増えていくのがわかりますね。

夏のサイクリングは、本当に最高です。でも、その楽しさは、しっかりとした準備の上に成り立っています。この記事が、あなたの夏のライド計画の助けになれば、僕も嬉しいです。

紹介したアイテムは、あくまで一例です。自分のライディングスタイルや、僕のように「クロモリフレームにはこのパーツが似合うんだよな…」なんていう”こだわり”で、自分だけの一台と装備を育てていくのも、自転車の大きな楽しみ方の一つですから。

さあ、万全の準備をして、ヘルメットのあご紐をキュッと締め、最高の夏の思い出を作りに出かけましょう!

それでは、また次のライドで。ヒロヤスでした。

OSBN?
Hrys Basics(ひろやす)
Hrys Basics(ひろやす)
Designer & Cr-Mo Freeks
中の人はCrust evasion乗り。クロモリ自転車とデザイン・作品制作に明け暮れる30第半ばのクリエイター。 海外の自転車ニュースやいろいろなフレーム・パーツがとても気になり、あれこれ見て調べてってやるならそれをまとめて見よう、ということでこのブログを解説しました。 飽き性が出ないよう根気よく続けていこうと思います。
記事URLをコピーしました